美大までの足跡

「そうだ、美大へ行こう!」中学3年のときに思い立ち、美大を受験するまでの絵画塾(美術予備校)体験談です。

美大の就職事情と意思、そして私の現状…

このブログで、結構いろいろ美術のことを言ってまいりました。

 

そんな私の記事を見て「ところで今お前は何やっとんねん。」と疑問の方も多いでしょう。

 

これは美大を目指す方はいにされることでしょう。

 

あまり胸を張れることでもないですが、こういう人間もいるんだという参考にしていただきたいと思いますので、正直にお話しします。

 

私現時点では、夢追いのフリーターでございます。

 

一度も正社員になったことは有りません。

 

 

これを見て何を思われるかは人それぞれでしょう。

 

もちろん、私のような人間は、私の出た大学のデザイン科はそこまで多くはないです。

3年の頃から就職支援の方が力を入れてくださいまして、対策や就職に大事なことを講義で教えていただきましたし

4年生になれば普通に就職活動を始め、卒業までに就職先を決める人は多かったです

 

ただ、これは卒業後に知ったことなのですが、うちの大学「デザイン科」にはすごく就職に力を入れていましたが、「美術学科」のほうは芸術家になりたい人が多くて、卒業後は就職しない人が多く、あまり力を入れていなかったらしいです。

なので、そっちの学部の就職率は…どうだったんでしょうね。

そのあたりの就職率は一色たにされるので、私にはわかりません。

 

そしてその就職率の中、その中で自分の行きたい企業、職種につけた人間と比べると…

多いのは私のような人間かもしれません。

 

 

ちなみに私がなぜフリーターをしているのかというお話をさせていただきたいと思います。

 

就職しなかったの?できなかったの?

 

結果からお話ししますと、表向きは就職活動をしていたけどうまくいかなかったと見せかけていますが、本当は違います。

 

まず初めにいうのは、就職活動中のテストや面接の実力は本物で、一切偽っていません。

なので、全くわからなかったことも、うまく話せなかったのも実力です。

 

ただ、他の人間と違うのはそれをうまくなろういい点数を取ろうという努力は一切しませんでした。

IPSとか全く勉強してないから、テスト受けてもわからなかったし、

面接対策なんか一度もしていないし、学校で支援課がやってくれるにもかかわらず言ったことがありません。

まぁ、当然こんな人間が正社員なんかになれるわけがないのです。

 

ではなぜしなかったのか?

この時にはもう、私には「就職したい」という意思が皆無になりました。

 

どうしてもやりたいことを見つけたからです。

 

しかし親や先生に「こうしたいです」と正直に話せる性格でもなかったため

私は「1年間やり過ごす」という方法を取ることにしました。

 

気になった企業の面接には行きましたが、本気ではありません。

 

親と喧嘩する気力のない私は「就職活動はしました。でも受かりませんでした」を装い

卒業後バイトを探し始めて今に至っています。

 

なので私の場合

就職できなかったことを装い、しなかった人間です。

 

そう思うと、私は若い頃の方が、真面目でまともな思考をしていたんだと思います。

 

私には元から(今とは違いましたが)夢があり、やりたいことがありましたが

すぐには決まらないから就職は一度はするべきだろうと考えてはいました。

 

 

だけど、器用じゃない人間にそれが不可能だと気がつく瞬間がありました。

 

 

 

フリーターを選んだきっかけ、それはインターン 

 

なぜそんな道を選んだのかということを少しお話ししたいと思います。

 

ことの発端は学生時代のインターンシップでした。

 

当時大学3年生の夏

この時はまだまともで、いきなり成功はしないんだから、

まずは社員にならないとと思っていて、就職活動に意欲はありましたので

学校のインターンシップの授業も取り組んでいました。

 

そんな私が選んだところは、とある映像制作会社で

会社はとてもいい人たちばかりですごくお世話になりました。

 

ところが、このインターンシップが今後の私の人生に大きく影響することになるのです 

 

一体、そんな心境の変化があるようなどんな事件があったのか?

 

別に大きな事件はありませんし、職場の人間関係も良好でした。

 

仕事も嫌いな内容では有りませんでしたが、

インターンシップも半分すぎた頃、違和感を感じるように。

 

やっていることは決して嫌いでも嫌でなことでもないのに、

なんでこんなにモヤモヤしているんだろうと疑問に思いながら作業に励みました。

そして答えはすぐに見つかりました。

 

 

 

 

それは新入社員の面接を聞いていた時のこと(小さい会社だったので、しきりがなく、応接間の会話のないようはだだ漏れだった。)

 

「それは、自分を出すということでしょうか?」

「違うよ、それだとそれは君の『作品』になってしまう。

僕たちは『商品』を作っているんだから、お客様に気持ちよくなってもらえるように作らないと」

 

 

これを聞いてハッとしました。

 

そうか、自分のやりたいことは「作品を作ること」であって、「商品を作る」ことではないんだ

と。

 

いや、別に商品を作ることに一切の抵抗が有る訳では有りません

むしろ、クライアントさんと話し合いながら作品を作るのはむしろ好きです。

 

どっちにしろ、食べていくには結論同じところにたどり着くことでしょう。

でも、会社のためか自分のためかと言われると、

「芸術」という観点で会社のために商品は作りたくなくなってしまいました。

もちろんその会社に入って好きなことができればいいのですが、会社で自分の好きなことができないことはすでにわかっていました。

 

もちろん、仕事終わってからやればいいじゃないと思いますが

 

芸術の世界は残業当たり前。

そうなれば、不器用で時間がないとなると

自分のやりたいことなんてやれない!!!

 

そこまで考えて私の出した結論は…

 

自分のやりたいことを犠牲にしてまで会社に自分の人生を捧げない!!!!

ということでした。

 

最初の方は、自分のやりたいことをしながらできる、定時で上がれる仕事でしたが

やパリどんなに探してもありません。

 

じゃあ、他の職種に就くか?

と本気で悩んだのはもう4年の後半。どんなに頑張っても間に合いません。

 

事務職も考えましたが、ほとんど前半で埋まってますし、美術大学に来るとパソコンは必然的にMac

windowsの使い方なんか忘れてますし、wordよりPhotoshopで慣れてしまうと、

使い方なんか忘れてますし、Exselだって、高校生以来。

付け焼き刃のスキルなんて4年も経てば忘れています。

 

今から資格を取ったって、間に合いません。

 

そしてその後、私は正社員を目指すことにとても消極的になって行きました。

  

ちなみにその結果、よかったか悪かったかというと…

 

50:50です。

 

なぜかというと。

 

転職するならとりあえず3年働けと言いますが。

その3年、特に目立った芽は出てないです。

 

そう考えると、正社員であった方が、貯金も倍できて、社会人としてのスキルも持てて、

好きな人も出来て、人間としての幸せは得られていたのかなと思ったこと。

 

よかったことは、いろいろノウハウは得られていたこと。

芽は出ていませんが、それなりのノウハウはこの3年で得られました

たぶん社員になって3年でやめたら、私は一から同じ年月掛けてこのノウハウを得ていただろう

と考えると…遅いかなと。

 

そういう意味では今の行き方で良かったかなと思うところであります。

 

それで、今もし、就職活動で悩んでいる人がいたら、この話を参考にしてみてください。

正直、正社員になってもならなくても、茨の道で、どっちがいいということは有りません。

 

でも、後悔しない道を選んだ方がいいかな〜とは思います。

その後悔は人によって違うので、自分と話すしかないのかな〜というのが私の考えです。